
代表取締役 京兼 慎太郎 SHINTARO KYOKANE
京兼醸造さんは、どんな人を採用したいと
考えていますか?
「新卒採用はしていません」というのが気になります。
どうして新卒を採らないんですか?
では、どんな人を採用しているんですか?
ちょっとびっくりするかもしれませんが、私が社長に就任した2014年から「新卒採用」をお断りさせて頂いてます。その理由は、新卒の人たちが持っている「新卒カード(=プラチナチケット)」を、本当に大切にしてほしいと思っているからです。
日本では、「新卒採用」というのは一生に一度の大切なチケットです。普通なら入れないような有名企業にも、まっすぐ行けるすごいチケットなんです。
でも――もしそこで入った会社が、思ってた仕事と違ったり、上司とうまくいかなかったり、将来が不安になってやめてしまったら…
もうそのチケットは使えません。そこからは「これまでの経験」と「年齢」だけが武器になります。「こんなはずじゃなかった」って思いながら、自信をなくしてしまう人もいるかもしれません。
私はこの会社を、そんな人たちに「もう一度、自分の人生も捨てたもんじゃない場所」をつくりたいと思ってその様な方針に変更しました。
私ももちろん!道を間違ったのではないか?こんなはずじゃなかった! 人生をやり直したい!そう思ってきた時代がありました。 だからこそ、どこかで道をまちがえてしまったと感じても、人生は終わりじゃない。むしろそこからが本当のスタートなんだ! そう思ってもらえる会社を作りたかったんです。
我々の理念は、うどん店であるお客様に「この会社に出会ってよかった」と思ってもらえる仕事をする事を経営理念にしています。
だからこそ、社員にも「この会社に入ってよかった」と思ってもらえる場所をつくる。
それが私の目指している会社です。
今この文章を読んでいるあなたが、もし将来が不安だったり、夢を持てないと感じているなら、是非ご応募頂けると嬉しいです。
京兼醸造さんが他の会社と違うところって、
どんなところですか?
当社は、一言で言うと「ムダなことは一切しない会社」です。
たとえば、残業はまったくありませんし、土日などの休日に出勤することもありません。長い会議もなく、毎日あるのはほんの数分の朝礼だけです。社員旅行や飲み会などのイベントも行っていません。
「それでちゃんと仕事が回るの?」と思うかもしれませんが、当社ではタブレットやパソコンで使えるチャットアプリや、ホワイトボードのように使えるアプリを使って、社内の連絡や話し合い、意思決定をすべてオンラインで行っています。誰がどこにいても、リアルタイムで必要な情報を共有できる仕組みです。
また、在庫の管理や納品のスケジュールといった難しそうな業務も、当社では自社で開発した専用システムを使って、わかりやすく、ミスが少なくなるようにしています。うどん店ごとの定休日や納品時間、どの商品をいつ届けたかといった情報はすべてデータで管理されており、商品にはQRコードをつけて在庫状況を見える化しています。そのおかげで、面倒な棚卸し(在庫を一つひとつ数える作業)も必要ありません。
さらに、当社には県外対応の営業職がいません。ふつうの会社なら、新しいお客さんを見つけるために県外対応の営業担当者がいろんな県に飛び回り、様々なうどん店に足を運びますが、当社ではそれをしていません。なぜなら、すでに当社の商品を使ってくれているうどん店の利益を使って、そのお店のライバルになるようなお店に営業をかけるのは、失礼だと考えているからです。
「本当に価値がある商品をつくっていれば、営業をしなくても自然と選ばれる」と当社は考えています。そのため、営業費用を最小限にして、ホームページなどを通じて当社の魅力を知ってもらう方法をとっています。
「がんばった分、ちゃんと評価されるのか?」という点ですが、入社してから1年ほどたつと、その人の得意なことや性格を見たうえで、「お客様にとってどんな価値を生んでいるか?」を基準に評価し、どういった分野で成長するかミーティングを行います。昇給時には必ず、上司から、どの様な理由で昇給する事になったのか?また、今後どうすれば昇給するのか?といったレポート(手紙)が渡されます。その内容に沿って業務を行って行けば、必ず昇給や賞与(ボーナス)に反映されます。
全員が必ず昇給・賞与をもらえるわけではありませんが、少しずつ成長していけば、毎年きちんと評価される仕組みになっています。
最後に、どんなスタッフに来てほしいと考えていますか?
ちょっと不思議に聞こえるかもしれませんが、私はよく社員にこう言っています。
「楽をして、楽をしない人になろう」と。
●「楽をする」というのは…
ムダな作業や意味のない仕事を減らして、もっと効率よく仕事をするという意味です。
ただがむしゃらに体を動かすだけではなく、「なぜこの作業をするのか?」「本当に必要なのか?」と考えながら、頭を使って仕事をしてほしいんです。
そうすれば、ムリなく、ムダなく、いい仕事ができるようになります。
●「楽をしない」というのは…
人は、長く同じ仕事をしていると「昔のやり方のほうがラクだし、安心」という気持ちが強くなります。
でも、社会やお客様のニーズはどんどん変わっていくので、それでは通用しません。
だから、「今までこうだったから」ではなく、「もっと良くできないか?」「新しいやり方に挑戦してみよう」と考え続ける人であってほしいと思っています。
最初から全部できる必要はありません。とにかく、前向きにチャレンジする気持ちがある人なら大丈夫。
私たちがしっかり見て、それぞれに合った仕事のやり方やポジションを一緒に見つけていきます。小さな会社だからこそ、ひとりひとりに合わせて柔軟に対応できます。だから、「なんかこの考え、ちょっと共感できるかも」と思ったら、気軽に応募してきてください。
一緒に頑張れる仲間を待っています。
私たちは「食品を作る会社」ではありますが、ただの工場ではありません。
うどん屋さんを応援するために働いている会社です。だから、いつも「うどん屋さんの気持ちにどれだけ近づけるか」を考えながら、社員の働き方も決めています。
うどん屋さんは、毎日いろんなお客さんが来ます。忙しい日もあればヒマな日もありますし、急にスタッフがお休みになることもあります。そんなときに「自分の担当じゃないから知らない」ではなく、「みんなで協力してカバーする」ことで、お店がちゃんとまわるように頑張っているんです。
私たちの会社も同じで、「これだけやっていればいい」という仕事のやり方はしていません。みんながいろんな仕事をできるようにして、誰かが休んでも全体が困らないようにしています。
もちろん、仕事ごとに専門的なスキルも必要です。でもそれと同じくらい、「チームで働くこと」「まわりの人の気持ちを考えること」をとても大事にしています。
これは、何度も言葉で教えるより、実際にやってみることが一番です。だから私たちは、「うどん屋さんを支える現場」を社員自身が体験できるようにしています。